2013年6月9日日曜日

Calendula


カレンデュラ 


学名 / Calendula officinalis
別名 / マリーゴールド (和名 / キンセンカ)
科名 / キク科






◇ 歴史

Calendula = Calendae(月の最初の日)

という意味合いの学名を持つカレンデュラ

語源のCalo というラテン語には朔日、叫ぶ、呼び集めるなどの意味があります。

古代ギリシャ時代、新月の日は金貸しがお金を借している人の所へ取り立てをしに行く

日だったそうです。お金がどんどん入ってくるこの日の様子をまるで次々と花を咲かせ

るカレンデュラになぞらえた、鮮やかで強く濃い黄金色のカレンデュラの花

丸い金貨に見えた、などいろんな興味深い説があります。





古代エジプトでは若返りの薬として、ロマたちは万能薬として、ヨーロッパでは昔から

庭に咲くカレンデュラの花を乾燥させたものをオリーブオイルに漬けて保存し子供の外

傷や打撲、お母さんはしもやけや火傷などに役立てていたそうです。キッチンハーブと

しても使われ、サフランの代用品として使われたりもします






花言葉は「悲痛、悲観、別れを悲しむ」



これに纏わるギリシャ神話をひとつ。


太陽の神アポロンをと神を慕う少年クリムノンがいました。

2人の中を妬む雲の神はアポロン(太陽)を雲の中に8日間閉じ込めて

少年と会えないようにしました。

深い悲しみにくれた少年は9日目にとうとう死んでしまいました。

それはまさに神が雲から抜け出した日のことでした。

太陽を待ち焦がれながら死んでいった少年の悲しみを悼み

太陽の神アポロンは少年クリムノンをカレンデュラの花に変えました。

カレンデュラの花は太陽を良く好み、朝になると花が開き夜になると閉じ

また次の朝は太陽に会う為に太陽に向かって咲くのです。



◇ 効能


フラボノイドやビタミンAを多く含み抗炎症作用がとても高いカレンデュラ

あたたかいハーブティーは胃に不調を感じる時に。

胃の粘膜の炎症を抑え胃炎や胃潰瘍などの症状を緩和してくれます。

ホルモンに作用する効果があるので月経サイクルを整えるのに有効です。

殺菌効果も高いので風邪の予防にもハーブティーはおすすめです。

血液循環を促しからだの毒素の排出を助けてくれます。

またハーブティーは飲用だけでなくうがい薬としても使えます。

美しい黄金色でくせのない味なのでどんなハーブとも相性がよいです。











殺菌効果の他に皮膚や粘膜の保護・回復作用も持ちあわせているので

湿疹、あせも、ひび、あかぎれ、にきび、吹き出物、床ずれなど皮膚トラブル全般に効 

きますが傷跡よりも裂傷、出血のある傷部分がふさがるまでのケアに特に効果があります。

刺激が少ないので赤ちゃんの汗疹や敏感肌、 季節の変わり目にお肌が不安定になりがち

な方 、お年寄りの床ずれなど幅広く使えます。

クリームや化粧水、ティンクチャー(浸出液)をごく薄めたスプレーなどはとても役に立

ちます。

また血行を促進する作用などから冬にはしもやけのケアにも良く使われます。

マセレテッドオイル(侵出油)を希釈した植物油でお風呂上がりにマッサージするのが

おすすめです。

マセレテッドオイルは粘性が高くクセの強い香りなので広範囲に使う場合は肌質にあった

植物油(ホホバやスイートアーモンドなど)に10%ほど希釈しての使用がおすすめです。

ピンポイントでの使用は綿棒などにごく少量を取ってトラブルの部位のみにつける方が使

用感もよいと思います。




◇ 注意

ホルモンに作用する効果もある為妊娠中は注意が必要です。

 外用では使えますが、内用(ハーブティなど)として使うのは避けてください。

・キク科アレルギーの人は注意してください。







*おすすめのブレンド


カモミール、レモンバーベナ、ラズベリーリーフ、エルダーフラワー、ローズヒップ など


*ティンクチャー(チンキ:浸出液)の作り方

清潔な密閉ボトルにドライのカレンデュラとスピリタス(ウォッカなど度数35%以上のスピリタス)を注ぎます。

日の当たる場所に置き、1日1度ボトルをひっくり返しハーブをよく侵出させます。

2週間ほど経ったらペーパータオルで漉して遮光ビンで保存します。


○2mlくらいのティンクチャーを水に加たものを1日に3回まで飲みます。

◇精製水かフローラルウォーター(芳香蒸留水)で4倍に薄めたものを皮膚にスプレーします

  敏感肌の方や乳幼児は6倍くらいに薄めるのをおすすめします(アルコール濃度が低い方が保存期間は短くなります)





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