ローズウッド
学名:Aniba rosaodora
科名:カンラン科
抽出部位:木部
抽出方法:水蒸気蒸留法
ノート : ミドル
◇ 歴史
「バラのような香りの」の意味合いを持つ学名がついたローズウッドの木部から取れる精
油です。学名の通り、木を削るととても華やかな香りがするこの木は楽器や家具などの調
度品に昔から用いられていました。19世紀から20世紀にかけてフランスで流行し飾り棚や
女性用の髪をとかす櫛などに使われていたそうです。
映画「マリーアントワネットに別れをつげて」の中でマリーアントワネットが朗読係の少
女にローズウッドのオイルを塗ってあげるシーンがありました。このローズウッド、香水
業界ではとても古い歴史を持っていますがアロマセラピーとして精油が使用されるように
なったのは実はごく最近のことです。なのでその時代にセラピーとして使用していたか
は不明ですが、彼女自身ジャスミン、ローズやバイオレットなどフローラル系の香りを
好んでいたそうですし、お気に入りの宮廷御用達の調香師に入浴剤や妊婦用の軟膏を作ら
せていたそうなので、アロマセラピーはマリーアントワネットにとっても身近なものだっ
たに違いありません。
◇ 効能
ローズウッドは治癒力のとても高いオイルでとして知られています。穏やかな作用で毒性
がないので子供にも安心して使うことができます。
*心に対するはたらき
中枢神経系を安定させ強める働きがあると言われています。せっぱつまったときや意気消
沈しているときなどに気持ちを落ち着かせ上向きにし、穏やかな気分にしてくれます。
精神的に不安定な時や気持ちののバランスを取りたいときにおすすめです。又、緊張を緩
める効果があるので緊張、ストレスからくる頭痛やストレス性の疾患に役立ちます。
*体に対するはたらき
痰を取り除く効果があるのでディフューザーで焚いたりマグカップのお湯に精油を垂ら
し、湯気を吸い込むと乾いた刺激性の咳が楽になります。又、殺菌消毒作用や免疫力をあ
げる効果もあるので風邪のひき始めやなんとなく体調がすぐれないな、朝起きたら風邪に
なってないといいな、という時などに使用すると効果的です。風邪予防としてティートゥ
リーやペパーミント、ユーカリが良く上げられますが、ローズウッドはそれらよりもリラ
ックス効果が高いので「風邪予防に何か精油を使いたいけどスーッとした香りじゃなくて
もっとリラックスできるものがいいな」と思う時にはぜひおすすめです。
催淫作用があることも認められていて男女共に性的障害に効果が期待できます。確かに
ローズウッドは気分を高揚させるような独特の華やかさがありますし、気持ちを楽にして
くれるようなあたたかい香りなので自然と気分が高揚して前向きな気持ちになります。
お肌に対しては乾燥肌、敏感肌、炎症を起こしている肌のそれぞれに効果的です。切り
傷や赤く炎症を起こしたニキビ、にきび跡に効果的ですし、しわなどの老化予防にもなり
ます。又、リンパ系を穏やかに強壮する働きがあるとも言われているのでリンパマッサー
ジにも向いています。
個人的には排卵期〜月経期に耳の後ろ(リンパ腺のある部分)あたりや顎の下に赤く膿を
持ったような痛みのある吹き出物がいきなりできることがよくありますが、そんな時に
ローズウッドを使用すると翌日赤みが少しひいていたりかゆみも消えるのでスキンケアに
はかかせません。忙しい時期、知らないうちに使用頻度が上がった時に気づくと月経前
だったりします。
この排卵から月経の期間、女性はホルモンバランスが崩れる時期なので免疫力が低下し
刺激に敏感になったり皮脂分泌が活発になりお肌のトラブルが起きやすい時期です。
体のむくみを感じたりお肌のトラブルが増えるなと感じる方はぜひホホバオイルなどの
植物油と希釈してローズウッドを使ってみてください。
*レシピ
植物油 ティースプーン1杯(約5ml )
精油 1,2滴
*使用方法に関してはお肌の状態にあわせてご自身の責任のもとで行ってください。
私の場合、ローズウッドの原液をそのまま塗布することもありますが
その場合は患部以外には着かないようにごく少量を使用します。
◇ おすすめのブレンド
ベルガモット レモン マンダリン プチグレイン
フランキンセンス サンダルウッド シダーウッド
ゼラニウム ローズ イランイラン
コリアンダー クローブ など
*いつもの柑橘系にすこし華やかさや重さが欲しいとき
ベルガモット3 プチグレイン2 ローズウッド1
*女性らしい華やかな香りにしたいとき
ゼラニウム3 ローズウッド2 イランイラン1
*どっしりとした官能的な香りにしたいとき
ローズウッド2 サンダルウッド1 フランキンセンス3
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